総評:
演出、見せ方、ストーリー、ともに合格。
攻殻のサイバーな感じがビンビンに伝わってきて、ファンとしても嬉しい映画。
見終わった後に、「イノセンスって、どういう意味だったんだろう」な感慨に耽ってしまう映画です。
おすすめ。
<ネタバレ>
話的には前作の後1ヶ月ほど。
ストーリー的には原作1巻のあの話、時期設定は1.5(アズマがいる!)、テイストは限りなく2に近いが、まだ素子の亜種は顕在化していない様子。
予告編で散々仄めかしていたような哲学色は前作に比べると圧倒的に弱くなった。
その分、ストーリーを深く追えている・・・のか?
押井守の趣味はカナリ深く追えている感じ。っていうか犬出過ぎ。
ストーリーは追いつつ、テーマを追求する押井テイストは健在。
特に人形の描き方が良かった。
予告編で散々バトーのことを人形呼ばわりしていて、
本編であの人形の不気味さを見せつけられるといろいろ考えさせられること必至。
# ロボット屋としては、あの人形はちとイケテナイ。そういう用途に使えるとは思えない。そもそも、カワイクナイ。
でも、そんなロボットでも乗っ取っちゃう素子萌え。サクッと制圧しちゃう素子萌え。
ラストで、素子のバトーへの心情が、見ててすごく幸せ。
なんか、こう、暖かい気持ちとは無縁の世界なんだけど、暖かくなる感じ。
ゴーストだねえ。
どうでもいいけど、いつから攻殻は、名言引用アニメになったんだろう?
TVシリーズの最終話でもそうだったけど、外部記憶のない我々には非常に酷。
あと、電波遮断室にいるのに端末が動きつづけてるのはナゼ???
</ネタバレ>
劇場:
DTSがうまく効いていて、聴覚が完全に誤認した瞬間が三度ほどあった。
銃撃戦の中を移動するときの効果音は新鮮でナカナカおもしろかった。
次は上下にスピーカーを配置してほしい。
特に攻殻は上下が多いから。
上映がフィルムベースだったのがちょっと残念。
席がちょっとせまい。理想の席はGの11か12。
客層:
普通の客とマニア層が半々といった感じ。
AVALONがどうとか、鈴木さんも一口噛んでるとか、そういう話は止めてください。わかるので。
その他:
5月公開のキューティハニー実写版(not実写notアニメby庵野秀明)は、なかなか面白いことになってます。
でも、恥ずかしいので劇場には行きません。
スチームボーイは行きたいなあ。
APPLE SEEDは、実はあんまり期待してなかったんですが、トレーラーを見てたら面白そうに感じてしまいました。
たぶん、見に行きます。
あと、ロード・オブ・ザ・リング。ゆったりとした席で見たいですね。